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2.1 著作権法の目的と著作物

あかり

それでは今回からは著作権のお話をしますね。

 
 

かなた

著作権ってインターネットしてるとけっこう目にしますよね。

あかり

たしかにそうですね。
著作権とは著作物を制作すると自動的に発生する権利です。
著作権法の目的として、第一条で「著作権者の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与すること」と定めています。

 
 

(目的)
第一条
この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。

 

あかり

大雑把に言えば、著作物を作った人などの権利を保護しつつ、ある程度自由に使えるようにして文化の発展も図ろうとしているってことですね。

 
 

かなた

ふーんなるほど。
ところでさっきからたまに出てくる「著作物」にはどんなものがあるんですか?

あかり

著作権法で出てくる言葉の定義が第二条で定められています。著作物については一項一号に規定されています。

 
 

(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

 

あかり

すなわち、「著作物」であるためには次の4条件が必要です。
1 思想又は感情を
2 創作的に
3 表現したもので
4 文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの

 
 

かなた

…サッパリわかりませんね。

あかり

たしかにその通りだと思います。(笑)
でも悪いけど、もうちょっと続けさせてくださいね。

さて、実は著作権に関する判例では、その物が著作物に該当するのか、すなわち「著作物性」が争われていることがあります。
そのための判断の基礎として、先ほどの第二条一項一号の定義は非常に大事なんですよ。
先ほどの4条件を順番に、簡単にですが解説していきます。

 

あかり

まず1つ目の「思想又は感情」の表現であることです。
これは平たく言えば、ただの事実やデータを表現しただけではダメということです。

 
 

かなた

「相模原市の人口は70万人を超えました」とか「りょう先生の身長は自称185cmです」とか?

あかり

そのとおりです。
ただし、独創的で誰も思いつかないような表現で、思想感情が表現されていると認められれば著作物になる余地はあります。
これはこのあと解説するどれにも当てはまることですけどね。

 

あかり

2つ目、「創作的」であること。
これはべつに高度な芸術性が求められているわけではなく、オリジナルのもの、たとえばすでにあるもののパクりなんかではダメだということです。

3つ目は「表現されていること」です。
著作権法はアイデアを保護するものではありません。
公に発露されて初めて著作物になります。

 

あかり

ここでよく話題に挙がるのは「キャラクター」に著作権が無いことですね。

 
 

かなた

えっ、あたしたちは著作物じゃないんですか?

あかり

と思うでしょう?
ここでいう「キャラクター」というのは、漫画の具体的表現から昇華した登場人物の抽象的概念のことで、いわゆるキャラクターの人格とか性格のことです。
これらは具体的な表現ではないから、著作物では無いんです。

 
 

かなた

あぁ、なるほど。
あかり先生の趣味がおっさん臭いとかそういう

あかり

あらかなた、いま何か言いました?

 
 

かなた

……!!(ふるふる)

あかり

もちろん私たちのように具体的な絵として表現されていれば、それ自体は美術の著作物に該当します。

 
 

かなた

はあ、なるほど…。

しかし、なんか自分たちが著作物かどうかとかって…。
シュールな会話ですね…。

あかり

まあこのサイトはメタ発言ありきだったりしますから…

 

あかり

話がだいぶそれましたが、最後の4つめ、「文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」であることです。

これは要するに工業製品や量産品でないことです。
これらは著作権ではなく意匠などによる保護が受けられる場合があります。

 
 

かなた

ふーむ、まあなんとなくはわかりましたけど…。
やっぱり個々の具体的な事例が著作物に該当するかの判断は割と難しそうですね。

あかり

確かにそのとおりだと思います。
ちなみに、第十条には著作物の具体例が挙げられていますよ。

 
 

(著作物の例示)
第十条 この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。
一 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物
二 音楽の著作物
三 舞踊又は無言劇の著作物
四 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物
五 建築の著作物
六 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物
七 映画の著作物
八 写真の著作物
九 プログラムの著作物

 

りょう先生の解説

りょう

今回から著作権の解説に入ります。
第1回目は著作権と著作物についてです。
著作権法は、著作権者の権利保護と文化の発展のバランスをとることを目的としています。
この考えが今後の解説のベースとなるので非常に大事です。

また、その物が著作物であるかどうかという「著作物性」の問題も非常に大事です。
著作物に該当しないのであればそもそも著作権法の保護は得られないですから。

ちなみに身長は実は183cmくらいだったかと思いますが、なんとなくキリが良いので185cmって人には言ってます。(笑)

次回は著作権をより細かく見ていきます。

 

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© 2013 Ryo Tsuchiya