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3.6 平成25年度税制改正の要点

はじめに

あかり

すいません。
すっかり忘れてましたけど、相続の3.2の解説で、今年(平成25年)の税制改正について後日まとめるって話してましたね。

 
 

かなた

あっ、そうですよ!忘れないでくださいよ~。
(実はまったく憶えてなかったけど…)

あかり

相続に関する税制も結構変わります。
とても大事なことなのにうっかりしてました。

それではこれから解説していきます♪
まずは主な変更点を一覧にしてみましょうか。

 
 

【主な平成25年度税制改正】
・相続税の基礎控除及び税率構造の見直し
・小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の見直し
・未成年者控除及び障害者控除の拡大
・贈与税の税率構造の見直し

 

相続税の基礎控除及び税率構造の見直し

あかり

さて、最初は「相続税の基礎控除及び税率構造の見直し」です。
まずは基礎控除について変更点を見ていきましょう。

相続財産総額が相続税の控除額を上回っていなければ相続税は課税されません。
相続税の控除で大きなもののひとつが「基礎控除」です。
基礎控除は次の計算式で求められます。

5,000万円 + 1,000万円 × 法定相続人数

たとえば相続人が3人いるような場合には、8,000万円が基礎控除額となります。
金額が非常に大きいのがおわかりいただけるかと思います。
3.2の解説でも、現在の税制では相続税を課税されているのは全体の4%ほどだとお伝えしましたね。

 
 

かなた

なるほど~、こんなに基礎控除の金額は大きいんですね。

あかり

さて、この基礎控除が改正されます。

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人数

に変更になります。
先ほどの例でいえば基礎控除額が4,800万円になってしまうわけです。

 
 

かなた

ええっ、3,200万円も減ってます!
これはだいぶ大きな減額ですね…。

あかり

そうですね~、今後は確実に相続税の対象となる相続が増えると思います。
この影響が特に大きいのではないかと考えられるのは、都心部などの不動産の価値が比較的高い地域です。

 

あかり

また、相続税率の構造も改正になります。
相続税は金額に応じて税率が変わります。
具体的な税率や金額は省きますが、改正点をまとめると、従来は6段階だったものが8段階になり、法定相続分に対する取得金額が2億円超の場合に負担増となります。

 
 

かなた

うぅ~ん、相続税に関しては全体的に増税傾向ってことですね…。

小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の見直し

あかり

次は「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の見直し」です。

 
 

かなた

タイトルが長いです!わかりやすくお願いします!

あかり

ですよねー、実は舌噛みそうでした♪

簡単に言えば、自宅(居住の用に供されていた宅地)や事業用宅地等に利用していた土地の評価を、ある面積までは減額して評価する特例です。
宅地を例に出すと240平方メートルまで80%減の評価になるんです。

 
 

かなた

まあこれならわかりやすい…かな?

あかり

細かく分けると4つほどポイントがあります。

①居住用宅地等について
 限度面積が240平方メートルから330平方メートルまでに拡大されます。
②居住用宅地等と特定事業用宅地等の併用について
 現状は事業用宅地の限度面積まで居住用宅地等の面積の繰り入れができましたが、完全併用できるようになります。
 (現状最大400平方メートルまで利用できたものが最大730平方メートルまで拡大されます)
③居住用宅地の適用要件が緩和・柔軟化
 二世帯住宅について、内部的に繋がっていなくても同居しているものとされるようになります。
④老人ホームに入所した場合の取扱いについて
 次の要件を満たす場合に、被相続人が居住していたものとして特例の適用ができるようになります。
 ・被相続人に介護が必要なため入所したものであること
 ・居住しなくなった家屋が貸付けなどの用途に供されていないこと

 
 

かなた

ちょ、あかり先生、セリフ長すぎてさっぱりわかりません!

あかり

うーん、要件も多くてちょっとこの制度は複雑なんですよね…。

まあまとめると、全体的に柔軟化、拡大の方向です。
基礎控除の減額の影響を大きく受けるであろう土地に対して、こちらである程度調整をかけているようにも思えますね。

 
 

かなた

うーん、いろいろと複雑…。
だけどこれは適用できるかどうかの要件をよく見て、誰が相続するかを考える必要があるかもしれませんね。

未成年者控除及び障害者控除の拡大

あかり

次は「未成年者控除及び障害者控除の拡大」です。
相続税の控除には基礎控除以外にもいくつかあります。
そのうちの「未成年者控除」と「障害者控除」について、拡大されます。

未成年者控除は、未成年者の相続人が受けられます。
現状、「6万円×20歳に達するまでの年数」で計算されますが、これが「10万円×20歳に達するまでの年数」になります。

障害者控除は、85歳未満で障害者である相続人が受けられます。
現状、「6万円(特別障害者は12万円)×85歳に達するまでの年数」で計算されますが、これが「10万円(特別障害者は20万円)×85歳に達するまでの年数」になります。

 
 

かなた

要件があるからなんともいえませんが、これも拡大なんですね。

贈与税の税率構造の見直し

あかり

最後は「贈与税の税率構造の見直し」です。
相続対策で贈与を考えている方も割と多いと思いますが、贈与税も改正されます。
一番大きな変更点は、受贈者(贈与を受ける人)が子や孫である場合に税率構造が緩和されることでしょう。

 
 

かなた

ほほう、ということは今までは受贈者が誰であるかは関係なかったんですね。

あかり

はい、今までは受贈者に関係なく税率構造は一緒でした。

贈与税自体も若干負担減の方向に改正になります。
そして受贈者が子や孫である場合にはさらに緩和される形になります。

 
 

かなた

なるほど。
贈与が今までよりもやりやすくなりますね。

あかり

そうですね。
とはいえ贈与税より相続税の方が負担が少ないのは変わりません。
結局は具体的事情によって使い方次第と言わざるを得ませんが…。

また、贈与に関連するもので「相続時精算課税制度」というものがあります。
この制度の対象者も拡大されますよ。

受贈者:20歳以上の推定相続人 → 20歳以上の推定相続人及び孫
贈与者:65歳以上の者     → 60歳以上の者

 

まとめ

あかり

さて、今回の改正のポイントはこんな感じですかね。
なお、これらの対象となる時期は、平成27年1月1日以降の相続(贈与)です。
(ただし、小規模宅地等~の③と④の2つは平成26年1月1日以降の相続)

 
 

かなた

よくわかりました。
相続税の基礎控除はかなりの減額みたいですが、その他の特例や贈与税に関しては緩和傾向なんですね。
これで現実にどう影響がでてきますかね?

あかり

そうですねぇ…。
途中でもちょっと言いましたけど、確実に相続税の対象となる相続は増えると思います。
基礎控除以外のものは要件が決まっていたり、生前にしっかり準備しておかないと適用できない場合もあります。
相続対策を今まで以上に考える必要があるのではないでしょうか。

 

りょう先生の解説

りょう

今回は平成25年度税制改正の解説です。
すいません、すっかり忘れてて前回で最後とか言っちゃいましたが訂正しました(笑)

一番の目玉は、相続税の基礎控除が減額でしょう。
これは今まで非常に金額が大きかったものですから、影響はかなりあるのではないかと思います。
また、小規模宅地の評価減の特例や贈与税に関しては減税傾向です。
ですが、これらは生前から考えておかないと要件を満たせなかったりしてうまく利用できないことも考えられます。
やはり生前から相続のことはしっかり考えておくことがおトクだと思います。

 
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© 2013 Ryo Tsuchiya