3.9 相続手続 ~戸籍収集編・その3~
はじめに

あかり
さて、それでは戸籍を実際に集めてみましょう。
かなた
おー、いってみましょう~!
本籍地の役所に行って「生まれてから死亡するまでください!」って言えばいいんですよね?


あかり
前回説明したとおり、基本的にはそうですね。
でもこれも言いましたよね?
市町村を跨いで転籍している場合は、その市町村で管理している分しかもらえません。
その場合は自分で請求をかけないとダメですよ?
かなた
えーっと、そうでしたね。
うーん…


あかり
戸籍に関する用語や見方を知らないと、すべて集められないことがあります。
今回は戸籍に関する用語の解説にします。
全部一度に説明すると長くなるので、戸籍の見方は次回にしますよ~!
かなた
うえ~い…

戸籍に関する用語

あかり
さて、まずは戸籍に関する用語を知っておかなければいけませんね。
かなた
憶えること盛りだくさんな感じですかね…?


あかり
最低限の説明にとどめますので、そんなに多くはないですよ。
これでかなたもまた賢くなりますね!
かなた
わ、わ~い…。


あかり
さーて、まず戸籍は「本籍」と「筆頭者」で管理されています。
「本籍」は前回紹介したとおり、戸籍事務を管理する市町村を示しています。
「○○市○○1丁目○番地」といった感じです。
かなた
なるほど。
戸籍事務を管理する市町村ってのは、本籍を見れば一目瞭然ってわけですね!


あかり
たしかにそうなんですが、一点だけ注意です!
昔の戸籍は当然、当時の地名で欠かれていますので、現在のどこの市町村なのか分かりづらいときがありますよ!
分からなければインターネット等でよく調べてから判断してください。
たとえば相模原市で言えば、昔の戸籍では「神奈川県高座郡相模原町」といった感じで書かれているものもありますよ。
かなた
そっか、古いものは当時の地名で書かれているものなんですね。
平成の大合併とかもあったし、市町村名が変わってるかもしれないってことは憶えておかないと、ですね。


あかり
そのとおりですね。
さて、次に「筆頭者」とは、その戸籍の代表者のことです。
以前は「戸主」と呼ばれていました。
この言葉の方がピンと来る人も多いかも知れません。
古い言い方でいえば家長ってヤツですね。
「筆頭者」については、「戸籍の代表者」といったイメージで結構ですよ。
かなた
ふーむ、なるほど~。
うちの戸籍も、確か筆頭者はお父さんになってたかと思います。


あかり
現代ではだいたいそうでしょうね。
結婚後の姓を元から名乗っていた人が筆頭者になることが多いんじゃないでしょうか。
かなた
まあ、だいたいそうですよね。


あかり
さて、どんどん次にいきましょう!
まだまだこれからですよ~。
実は戸籍は、戸籍法等の改正に伴って何度か書式が変わっています。
改正によって新しい書式の戸籍が作られることを「改製」といいます。
「せい」の字が異なるので気をつけてくださいね。
「改製」によって古くなった前の戸籍は、「改製原戸籍(かいせいげんこせき)」といいます。
ただし、「げんこせき」というと「現戸籍」を彷彿とさせることから、区別するために「はらこせき」と呼ぶこともあります。
かなた
はら○いらさんに3000点ですね。


あかり
…あなた何歳ですか?
かなた
永遠の18歳、乙女の年齢は不詳ですよ!


あかり
へーそうですか。
かなた
というか、このネタが通じるってことはあかり先生の年齢って…


あかり
………。
かなた
わかりました!!乙女の年齢は不詳ですよね!!


あかり
…さて。
なお、改製ではなく戸籍に在籍していた人が何らかの理由で戸籍から抜けることを「除籍」といいます。
そして、その戸籍のすべての人がいなくなってしまった戸籍のことも「除籍」といいます。
かなた
ふむふむ…って、ちょっとややこしいですね。


あかり
実は除籍については、明示的に戸籍自体のことを示すために普段は「除籍謄本」と呼んでしまってたりします…。
まとめ

あかり
さて、今回はちょっと短めですが、言葉の簡単な説明だけにしておきます。
冒頭でも言いましたが、戸籍の見方まで今回紹介していくとちょっと長すぎてしまいそうなので…
かなた
わかりました!
きっとその方がいいですよ!!


あかり
まったくこの子は…
かなた
ところであかり先生の年齢ってやっぱり…


あかり
おいちょっとカメラ止めろ
りょう先生の解説

りょう
今回は戸籍に関する用語の解説です。
見方も書いてみたら思ったより長くなりそうなので…。
戸籍は「本籍」と「筆頭者」で管理されています。
私は前職でデータベースをいじってたので、「複合キーで管理してるんだなぁ~…」とか考えたりしてました。
「本籍」は以前にも紹介したとおり、戸籍事務を管理する市町村を特定するためのものです。
ですから、本籍はわが国に存する地番であればどこでも使えますし、同じ本籍の戸籍もたくさんあります。
「筆頭者」はその戸籍の代表者です。
以前は「戸主」と呼ばれていました。
一般的には父親だったり、夫婦でいえば夫であることが多いでしょうか。
この本籍と筆頭者で戸籍を特定します。
また、戸籍には種類があります。
これは本文では出ませんでしたが、在籍する人がいる戸籍を「現在戸籍」、在籍する人がひとりもいなくなったものを「除籍」、法改正によって改製されたものを「改製原戸籍」と呼んでいます。
余談ですが、いわゆる「戸籍謄本」「戸籍抄本」という呼び方は、実は今は正しくありません。
現在は、それぞれ「戸籍全部事項証明」「戸籍個人事項証明」と呼ばれています。
登記簿なんかも実は同じように変わっていたりしますが、現実では戸籍も登記簿も単に「謄本」と呼ばれることが多いです。
あと、私もクイズ○ービーはリアルではほとんど見たこと無いです。
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