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3.10 相続手続 ~戸籍収集編・その4~

はじめに

あかり

では、今回は実際に戸籍を見ていきましょう。

 
 

かなた

おー!

あかり

戸籍には、前回説明した「本籍」と「戸主」の他に、戸籍に属する個人の生年月日や両親の名前、婚姻の情報、その人が以前属していた戸籍などが書かれています。
ここではすべては説明しきれませんので、簡単な戸籍の辿り方を紹介します。

 

戸籍の見方

あかり

戸籍は明治期に作られはじめ、法改正により何度か書式が変わっています。
まずは現在の書式の戸籍を紹介します。
ほとんどの市町村でコンピュータ化が行われていますので、印刷された文字で非常に読みやすくなっています。

 
 

かなた

ほうほう。

あかり

先頭部分に「戸籍事項」といった欄があり、そこにこの戸籍がいつ編成されたかが、理由と一緒に書かれています。
すでに除籍された戸籍であれば除籍事項もここに書かれます。
前の戸籍を辿るには、ここを見ていきます。

 
 

かなた

おっ、従前戸籍のところを見ると書いてありますね。

あかり

人に関しても同様に、その人の身分事項欄に「婚姻」と書かれたり「死亡」とかかれたりして、それぞれの詳細が記入されます。
逆に、その人の次の戸籍を辿るにはこのあたりを確認してみましょう。

 
 

かなた

なるほど!
意外と簡単そうですね~。

あかり

おっと、そうでしょうか?

 

現代の戸籍と古い戸籍の違い

あかり

さて、現在の戸籍はこのようにわかりやすいものになっているのですが、問題はそれ以前の戸籍です。
現在のようにコンピュータ管理されていませんので、当然手書きのものが出てきます。

 
 

かなた

そりゃそうですよね…。
昔はワープロもパソコンもありませんから。

あかり

現代に近ければ印刷されているものや、楷書で読みやすいものも多いのですが、明治・大正・昭和の初めごろのものは、達筆であったり状態が悪かったりで読み取ることが非常に難しいものもあります。
ぶっちゃけると、役所の人に聞いても「読めませんねぇ~」って言われたりすることもあります…

 
 

かなた

えっ、管理している側でも読めなかったりするんですか…

あかり

まあ、管理してるといっても書いた本人じゃないですしね…。
また、明治期よりも前になると戸籍が現存していないこともありますので、さかのぼれるのはだいたい江戸末期ごろに生まれた人までのことが多いです。

 
 

かなた

ふ~ん、でもそんな昔から管理できてるってのも、なにげにすごいですね!

あかり

私も実は戸籍で江戸時代の元号とかを見つけるとちょっとワクワクしちゃったりします。
西暦に直すと何年なのか、とか調べてしまったり…。

 
 

かなた

意外とかわいいところありますね~!

あかり

うん、かなた、あなた前回からちょっと調子に乗りすぎよ。(握り拳)

 
 

かなた

ちょ!
グーはやめて!
ごめんなさい、暴力反対!

古い戸籍の見方

あかり

さて、では古い戸籍の見方を紹介していきます。

 
 

かなた

ううっ……
お父さんにもぶたれたことないのに…

あかり

古い戸籍も何度か書式が変わっていますが、概ね見方は一緒です。
ただし、編成や除籍に関する戸籍事項がすべて文章で書かれています。

 
 

かなた

まあ文章っていっても、日本語なんですからきっと読めますよね。

あかり

例を挙げると、
 「昭和参拾弐年法務省令第二十七号により昭和参拾参年九月拾五日改製につき昭和参拾五年拾月弐拾日本戸籍編成」
 「○○△△と婚姻届出昭和四拾年四月三拾日受附」
 「昭和六拾壱年拾壱月九日午前拾壱時五分本籍で死亡同日親族○○□□届出除籍」
といった感じです。

 
 

かなた

…により…につき?
…で…?
あれ、これ本当に日本語なんですか?

あかり

それよりも、私はひらがなしか読めないかなたの頭の方がちょっと心配なんですが。

 
 

かなた

もう!
ただのかなたちゃんジョークですよっ!

 

かなた

でも、ひらがながほっとんど無いんですね~。
これじゃあ読むだけでも大変です…。

あかり

確かに読みにくいですよね。
数字も大字ですし、慣れないと読むだけで疲れてしまうと思います。

 
 

かなた

うーんと…。
なんとか読んでみてますけど、日付が複数書いてあったりしてどの日付がどの事項を指しているのか、すごくわかりづらいです…

あかり

そのとおりですね。
複数の日付が出てくるものは、どの日付と事項が対応しているのかがわかりにくいと思います。
よく読みこんでみて、間違わないようにしてくださいね。

 
 

かなた

パパッとわかりやすい読み方とかないんですか?

あかり

そんなのありませんよ…。
でも、慣れてくると時間短縮することはできますよ。

 

戸籍の記載の注意

 

かなた

あれ、ところであかり先生。
ちょっと現代の戸籍に戻りますけど…。
この戸籍、平成6年に改製で作られてるわりには、昭和に婚姻した情報も載ってるんですね。

あかり

ええ、載ってますね。

 
 

かなた

てことはわざわざ生まれてから死亡するまでの戸籍を取り寄せたりしなくてもいいんじゃないですか?

あかり

なるほど。
確かにそう思ってしまうかもしれませんね。
でもね、そうもいかない場合があるんですよ。

 
 

かなた

え、そうなんですか?

あかり

たとえば、昭和50年に作られたXさんの戸籍Aと、それが平成6年に改製された戸籍Bがあるとします。
XさんはYさんと昭和60年に結婚し、二人の間に子どもは居ません。
従って、戸籍BにはXさんとYさんの二人が居ます。

さて、ここでXさんが亡くなり、相続人調査のために戸籍Bを取ってみました。
Xさんには子どもが居ないってことでいいですか?

 
 

かなた

そりゃ居ないでしょう。
だって戸籍Bに子どもが居ないですから…。

あかり

ではひとつ遡って戸籍Aを見てみましょう。

それを見ると、Xさんは昭和50年に別の人と婚姻し、子どもが生まれました。
その後、Xさんは昭和58年に離婚しています。
子どもは母親とともに新しい戸籍へ転籍しました。

あれれ~?
どうやらXさんは別の方と婚姻したことがあり、そこには子どもも居るみたいですが…。

 
 

かなた

えっ、そんなことがあるんですか…

あかり

詳しく挙げると紹介しきれませんが、従前の戸籍から転記されない情報もあるということです。
ですから、連続戸籍を取って、その人の一生を辿らないと相続人は確定できないんです。

 
 

かなた

ぐぬぬ…

まとめ

あかり

さて、まとめです。
前の戸籍、次の戸籍を辿るための情報は、その戸籍に必ず書いてあります。
読みにくいところもあるかもしれませんが、よく読んで探してみてください。

 

あかり

また、連続戸籍を取るポイントは、この戸籍で対象の人の何歳から何歳までをカバーしているか、を確認することです。
新しい戸籍が編成されるときに、今までの情報すべてが記載されるわけではありません。
最新の戸籍に書かれている内容だけで判断してしまうと、隠れた相続人が居たりする場合がありますので、生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍を辿る必要があるんです。

 
 

かなた

しっかり全部見ないで判断してしまうと、痛い目を見てしまいそうですね~…。
何気にさっきぶたれたのも痛かったし…。

りょう先生の解説

りょう

今回は戸籍の見方です。
本当は見本をつけたりするとよりわかりやすいのでしょうが、とりあえず現時点ではテキストのみでご容赦ください。

現在ではほとんどの戸籍がコンピュータ化されており、読みやすくわかりやすいものになっています。
しかし昔の戸籍はそうはいきません。
ひらがながほとんどない、数字が大字で読みづらい、戸籍に関する事項がすべて文章で書かれている、達筆すぎたり保存状態が悪く読み取れない…など、非常に読みにくいのです。
従って、戸籍を辿るのもそう簡単にはいかない場合があります。
読み取るのが難しそうな場合は、役所や専門家に相談してみるのも手です。

 
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© 2013 Ryo Tsuchiya