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4.1 遺言とは

はじめに

あかり

今回からは『遺言』に関する解説を行います。

 
 

かなた

おっ、楽しみですね~。

あかり

遺言とは一般の方でもだいたいのイメージは湧くかと思います。
かなたはどうですか?

 
 

かなた

そうですね~。
亡くなる前に意思を残しておく、ってことですよね?

あかり

そのとおりです。
遺言とは自分が死亡した後の相続について意思表示をするものです。

遺言については民法の第五編の第七章にあります。
条番号でいうと960条~1027条ですね。

 
 

かなた

うっ、条文の話になると急に頭痛が…

あかり

あ~、まぁわからなくもないですけどね…。
今回はざーっと基本的なところだけをまず見ていきますよ!

 

遺言の条件

 

(遺言の方式)
第九百六十条  遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない。

(遺言能力)
第九百六十一条 十五歳に達した者は、遺言をすることができる。

第九百六十三条 遺言者は、遺言をする時においてその能力を有しなければならない。

 

あかり

さて、どうすれば遺言ができるのかを見ていきましょう。
遺言は15歳になればすることができます。(961条)
また、遺言をする能力がなければいけません。(963条)
これはどういうことかというと、たとえば意識がなかったり、認知症などで正常な判断ができないような状態のときには遺言をすることができないといったイメージです。

 
 

かなた

へ~、年齢による制限もあるんですね。

あかり

たとえば、小さい子供が遺言とはどういうものかを完全に理解しているかどうかはアヤシイでしょう?

 
 

かなた

ああ…そりゃそうか。

あかり

ちなみに遺言能力については難しい問題でもあります。
遺言は高齢の方が遺す場合が多いかと思いますが、果たして遺言の内容がどういうものか理解できているのか、本人の意思で遺言を作ったのかなどが後々争われる場合もあります。
場合によっては後から裁判で遺言が無効となったり、遺言をするときに医師の鑑定が必要になることもあるんですよ。

 

あかり

また、遺言は法律に定められた方式に従って作らなければ法的効力がありません。(960条)
遺言の方式については後日じっくり解説しますので、今は覚えておく程度でお願いしますね。

 

遺言でできること

 

かなた

ところで、遺言で具体的に何ができるんですか?

あかり

いい質問ですね!
たとえば、「土地と建物は長男に、預貯金は長女に相続させる」といった具体的な指定や、「子には遺さないで妻にすべて相続させる」といった割合を指定をすることもできます。

 
 

かなた

なるほど、これで親族の間で血みどろの争いが起こるわけですね…

あかり

テレビの見過ぎですよー?
でもまああながち間違ってはいないかもしれないですね。
感情的に安易な遺言を遺すことは新たな争いのタネになることもあり得ますし…。

 
 

かなた

遺言で「一切相続させない!」って書かれちゃったらその人かわいそうですね。

あかり

そういうときには『遺留分』というものもあります。
これについても非常に大事なところなので後日紹介しますよ♪

 
 

かなた

なるほど。
ほかにはどんなものがあるんですか?

あかり

似たようなもので「遺贈」なんかもよくあると思います。
相続人以外の人に財産を譲ることですね。
ちょっと珍しいところだと「認知」とかもあります。
内縁の妻との子を認知することで、その子にも相続権が発生します。

 

遺言をした方が良い場合

あかり

最後に、どういった人が遺言をしておくべきかを紹介しておきます。

(1)夫婦の間に子がいない
(2)離婚したあと再婚し、先妻との間に子がいる
(3)配偶者に連れ子が居て養子縁組を行っていない
(4)相続人同士の仲が悪い
(5)相続人以外に財産を譲りたい
(6)相続人がいない
(7)事業を行っている など

 
 

かなた

簡単にそれぞれの解説をお願いします~。

あかり

(1)子が居ないので法定相続人が直系尊属もしくは兄弟姉妹になります。
こういった関係の人のなかには疎遠な方もいて相続がやりづらくなる場合もあるかと思います。

(2)先妻との子も法定相続人に含まれます。
後妻との関係や、後妻との子との関係などが心配されます。

(3)養子縁組をしていない配偶者の連れ子は法定相続人には含まれません。
同じ子どもとして見ていても相続人にはなれない場合があっては問題です。

(4)相続人同士の争いの仲裁の意味でも、親としての意思を遺しておくべきです。

(5)相続人以外に遺贈したい場合は遺言を遺さなければすることができません。

(6)相続人が居ない場合、相続財産は最終的に国庫に入ってしまいます。
身よりが居なくても生前お世話になった人などに残したい場合は遺言を残す必要があります。

(7)たとえば株式の相続をどのようにするかといったことを生前に考えておかないと、会社の存続にすら影響する問題になります。
会社法などの法律を踏まえた事業承継対策が重要です。

 
 

かなた

わー。
箇条書きでまったく感情の籠もってない解説、ありがとうございます。

あかり

遺言は結局のところ法定相続分と違う相続をさせたい場合に有効な場合が多いです。
法定どおりだと円滑、公平な相続が難しい場合に利用すべきなのです。

相続対策は生前から行っておくのが一番です。
気になることがあったらお気軽にお近くの行政書士へご相談くださいね♪

 

りょう先生の解説

りょう

今回から遺言の解説に入りたいと思います。
1回目は毎度お約束の総論です。

遺言は亡くなった人の最終意思です。
相続財産はもとはといえば亡くなった人のものなわけですから、その本人の意思がある以上、法定相続よりも優先されます。
具体的な相続方法の指定を行ったり、相続人以外に財産を譲ったり、いわゆる婚外子を認知したり…

法定どおりの相続では現実に則していない場合も大いにあるのです。
ひとりひとりの事情を伺い、最適な方法を選択する手助けをすることも私たちの仕事です。

 
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© 2013 Ryo Tsuchiya